師走でお忙しい藤岡さんから、クリスマス直前に2004年11通目のお手紙が届きました。今回は、藤岡さんのスウェーデンの公演と加古川でのコンサートのお話と一年の御礼の御挨拶です。10枚ものプライベート写真付き
です。
是非、お楽しみ下さい。
皆様のご感想のメールもお待ちしています。

 皆さんこんにちは。

 日本に戻って関西フィルと、オール・チャイコフスキー、天地創造、加古川でクリスマスプロ、第九と済ませて今一息。どこも満席で(特に天地創造があんなに入ると思わなかったので嬉しい)、本当にありがとうございました。

 この前にまずはスェーデンの話。また行って来ました。

 今回はスウェーデン室内管の定期公演。このオケは近年、ベートーヴェンの全集のCD録音やロンドンのプロムス、シカゴ、ニューヨークの音楽祭に招かれたりしてる売り出し中の室内オケ。本拠地は最初ストックホルム(ストクホルムの室内オケはいわゆる寄せ集めだそうででこちらのスウェーデン室内管はフルタイム)かと勘違いしてたがオレブロという美しい街。街からすごく愛されてると感じるオーケストラでした。

 プログラムはハイドンの1番、イギリス人の新作、ウェーバーのファゴット協奏曲、ベルグのピアノソナタOP1のオーケストラヴァージョン、最後がハイドンの99番。 面白かったし楽しかった! 練習は3日間たっぷり。

 このオケは古楽奏法を完璧にマスターした上で上手く現代楽器の良さを取り入れてる抜群のオーケストラ。ティンパニもバロックティンパニを使ってるしトランペットも古楽器を使う。(僕は特にハイドンに関してはピリオド・アプローチが必要だと思ってる。ベートーヴェンやモーツアルトとはまた違って音楽の本質が響きにあると考えるからだ。)

 彼等のだすハイドンの響きは理想的でとても勉強になった。それにホールの音響が素晴らしく、99番の最初のEsDurのコードが今まで聴いたことないくらい美しかった。まさに神聖な響き。99番は携帯用のホームページでも書いたけど、とにかく斬新なところがたくさんあってハイドン好きにはたまらなく面白い。ベルグはマンチェスターでよく取り上げたお僕のお気に入りのアレンジ(BARTLES版)。いくつかのアレンジがあるけど、これがベストだと思ってる。

 ところでここのオケはとにかく練習大好き。コンサートホール(練習もここで行う)、になんと全団員の個人の練習部屋がある!上手くいかなかったところは次の日の朝9時からセクションリハーサル。(これは9月のGAVLE響もそうだった)。時間に余裕がある強みだ。細かいところまで悔いなく仕上げられたいいコンサートでした。みんな明るくて本当に楽しい3日間だった。次回はオール・ショスタコーヴィッチとプログラムも決まったみたいなのでみんなに会えるのが楽しみ。

オレブロのお城です。

街中の教会。北欧はまたちょっと雰囲気が違う。

街中の広場。朝早くて人気が少ない。

ホールに向かう通り道。

リハーサル3日目で朝起きたら雪。寒かったー。

コンサート・ホール前。響きが本当に美しい。この建物の中に団員全員の個人の練習室、セクションリハーサル室、事務局、ライブラリーが揃う。 

 

 2ヶ月半ぶりに関西フィルに戻って(やっぱりほっとする。)、チャイコフスキー2・5番、ハイドン「天地創造」、加古川でクリスマス、田辺と大阪で第九。 どこも今の関西フィル&藤岡の個性を出せたと思う。

 チャイコフスキーではいずみホールとオケの相性が抜群と改めて感じたし、今までとはまた違った5番になったと思う。関西フィルの繊細さと熱さがよくでてた。天地創造は大阪アカデミー合唱団が素晴らしかった!川端先生の細部にわたる普段の厳しい指導が伝わってくる。(この合唱団は毎日、曜日ごとのグループに分かれて川端先生の指導を受ける。アマチュア合唱団としては理想的だと思う)。オケもチャイコフスキーとは全く逆のアンティークな音創りで大変だったはずだけど短時間でよく頑張ってた。ハイドンはこれまで随分関西フィルと取り上げてきたので少しづつ自分達のハイドンのカラーが出来てきたかな。

 加古川でのコンサートは2回目。ビックリするくらい(失礼!)美しいホール。お客さんとの親近感が楽しめる暖かいコンサートでした。次回も続きそうなので楽しみ!

 第九は去年で見えてきた自分なりの第九の形がやっと今回はっきり見えた気がする。この曲には一生悩むだろうけど、この形をどこまで掘り下げていけるかだと思ってる。第九は関西フィルとも随分演奏してきた。自分の形が見えてきたのも関西フィルのおかげだと本当に感謝してます。それから田辺合唱団(田辺、大阪の関西フィル定期両公演)が素晴らしかった!こちらも原先生の厳しい指導の賜物。しかも高校生が80人(田辺の学校の合唱は全国レヴェルで有名)もいるのにビックリ。素敵なことです。全体としてピッチのとり方がすごく良いので各声部がとてもクリア。終演後の高校生達の表情が爽やかで良かったなぁ。

 日本に戻ったら気がつけば師走。一年が本当に早い。
今年はなんと23日の毎年恒例のシンフォニー・ホールでのクリスマスコンサートが仕事収め。嬉しいー!!デヴュー以来、年末年始が忙しかったのでのんびり年越しを楽しめなかった。今回は思いっきりダラダラするつもり。

応援して下ってる皆さん、今年も本当にありがとうございました!!


      2004年12月22日


 

PS1 最近梅田で讃岐うどんにハマってる。毎日食べても飽きない。その代わり蕎麦はやっぱり関東かな。

PS2 仕事収めの後の最初の楽しみは映画を映画館に見に行こうと(何年ぶりだろう?)思ってる。何を見るかって?イ・ビョンホンとチェ・ジウを見に行きます。

PS3 9月からの連続移動にさすがにカラダもまいって久しぶりに針に行く。針の効き目はすごい。

PS4 天地創造で共演した大阪アカデミー合唱団とは再来年に僕の愛するヴェルディのレクィエムをします。今からすごく楽しみ!

PS5 ハイドンの99番は1月に関西フィルとコミュニティ・コンサートのハイドンシリーズで取り上げます。お楽しみに!

PS6 僕はあんまりメカには強くないほうでオーディオも20年前のものをそのまま使ってる。ところがヘッドフォンが壊れちゃったんでイギリスでお店の推薦のいいヤツ(日本では値段が倍高いんでビックリした)を買ったらこれがすごくいい。年末年始はこれで室内楽にはまりそう。





ロンドンのIMGのオフィスで。 左はこのホーム・ページではもうお馴染みのマネージャーのニック。右は先月メルボルン響から引っこ抜かれて新しくスタッフになったニーナ。この二人が僕の面倒を見てくれてる。

演奏会後に団員達と。手前の彼(首席ファゴット)が協奏曲を吹いた。見事でした。彼とは以前にノールショピイング響で共演したことがあった。

スウェーデンの後、マンチェスターに戻る。久しぶりにマンチェスター・カメラータ(室内管)の連中と飲む。奥の左が当時首席トランペットで今はジェネラル・マネージャーのギャビン、右隣がコンサートマスターのリチャード、手前左は今は引退した当時ファーストヴァイオリンのフェイ、手前右が首席チェロのジョナサン。僕はイギリスでデヴューしてすぐ学生のうちからこのオケの首席を5年間務めた。年間30公演は指揮してたので、本当に沢山のことを勉強させてもらった大切な仲間だ。

こちらは以前にも紹介した仲良し(同じ歳)のBBCフィル首席チェロのピート、とその奥さんのクレア(同オケのファーストヴァイオリン)。調度僕がスウェーデンにいるときにBBCフィルは日本公演をしてた。お土産話が沢山あるからと家に招待してくれた。楽しかったー!

※本ページの写真は藤岡さんのプライベート写真です。
 
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〜藤岡幸夫さんを応援するWEBの会より〜
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