スウェーデンから成田でトランジット(乗り換え)でオーストラリアに向かう藤岡さんから2004年7通目のお手紙が届きました。今回は、藤岡さんの最近のコンサートのご報告です。是非、皆さんも機会がありましたらコンサートにお越しくださいね! 
更に今回はプライベート写真も7カットと大充実。お楽しみ下さい。
皆様のご感想のメールもお待ちしています。

 

皆さんこんにちは。

 今スウェーデンから成田に向かう飛行機の中です。2年ぶりのGAVLE交響楽団行ってきました。

 定期演奏会で1曲目は吉松さんの「鳥は静かに・・・・」。いかにも北欧らしく素敵だった。何の説明も要らなくてみんな理解してた。
ベートーヴェンの2番は初日のリハーサルから本番までの変わり様がすごかった。リハーサルは朝10時から2時まで3日間だけど、とにかく練習熱心。練習で上手くいかなかったところは自主的にセクション練習してる。
  驚いたのは3日目の朝9時からファーストヴァイオリンがセクション練習してた。リハーサルも練習も全てコンサート・ホールで行うけど、それに付随した施設が素晴らしく、セクション練習ができる部屋がいくつもあるからこそ可能なことだ。そりゃ上手くなるわな。

 マネージャーのニックもベートーヴェンの出来にびっくりしててご機嫌。とにかくイントネーションがいいから音が濁らない。僕の欲しい音を色々な引き出しからだそうとしてくれる。エキサイティングでした。
 後半はドヴォルジャークのチェロ協奏曲。スウェーデンの人気チェリストとの共演、こちらも楽しかったです。みんなと次のシーズンに再会を約束して成田へ。

 ところでここのオーケストラは通常配置を最近対向配置(第二ヴァイオリンが右側にくる)にかえた。僕は今回は久しぶりで興味深かったのでそのまま本番を迎えたけど、やっぱり、「うーん?」。

 前にも書いたけど、作曲者がステレオ効果あるいは第二ヴァイオリンの右側の存在を意識して作曲したのは(曲によるけど)一部分。この対向配置の決定的な欠点はチェロ・ベースが第一ヴァイオリンの隣に位置することだ。当然向かって左側の音量が右側に比べて明らかに大きくなるし低音と高音の分離も悪い。

昔、対向配置が通常だった時代は管楽器は山台を使わず、コントラバスは管楽器の後ろに位置してた。これならまだ分かる。作曲家はピアノの右手と左手のように頭の中で低音と高音ははっきり分離してるはずだ。 それに第二ヴァイオリンの向きが客席と反対方向に向くので音が飛びにくい。とはいえ特にベートーヴェンは第二ヴァイオリンの存在感があったのも確か。

多分これが市庁舎。

ホテルからホールまでの通り道。

ホール前。なんともいえない緑。「秋」ですね。

川岸にあるホールの入り口。事務所、多くのリハーサル室、団員の娯楽スペースを含む建物で贅沢だ。冬のためか入り口は狭いつくり。
川の流れの音と緑の香りがして気持ちいい。
マニアック話はこれくらいにして僕はもう寝ます(飛行機の中ですけど)。

明日の朝成田に着いて、そのまま成田のホテルに夕方まで滞在して夕方のフライトでパースに向かいます。すっごく恥ずかしいけど、今仕事の合間の楽しみは「美しき日々」です。(DVDに録画して持ってきてる)。

それではまた!!


      2004年10月6日


 

PS1  スウェーデンは3日目から急に寒くなった。でも天気は良くて気持ちよかった!「オータム」を満喫しました。

PS2  パースは4回目。ラヴェルの「クープランの墓」、「未完成」後半が、モーツァルトの「ピアノ協奏曲Dminor」に「シンフォニア・ダ・レクイェム」。ニックのプログラミングで渋い!けどかなり気にいってます。オーケストラのウルサイおじさん達と小松さんとの(オーストラリアで数少ない日本人プレーヤーノ一人)との再会が楽しみ。

PS3  成田でプレーオフを見てしまった。興奮したなぁ!やっぱり野球はパリーグ!!

PS4 パースに着きました。思ったほど疲れてない。明日からリハーサル。みんなに会えるのが楽しみ!

PS5 未完成とシンフォニア・ダ・レクィエムのプロはいつか絶対関西フィルとやりたいと思ってます!!

PS6 実は夏に行ってきました。堂ヶ島にある僕の大学の大先輩の記念館。ちょっと恥ずかしいので見たい人だけこちら
1枚、おまけです。「夏休み」です。

 

 

※本ページの写真は藤岡さんのプライベート写真です。
 
無断転用はお断り致します。


〜藤岡幸夫さんを応援するWEBの会より〜
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