藤岡さんからお手紙が届きました。
随分とキツイ期間だったようで、本当にお疲れ様でした。
収録の模様の報告を読むと、今からCDが楽しみになってしまいますね。
(写真はもちろん大きなJPEG写真にリンクしてあります)
感想のメールもお待ちしています。

 

みなさんこんにちは。元気ですか?

僕はやっと吉松さんの新録音をイギリスで終えて一息。キツカッター!
収録したのは、交響曲の5番、鳥たちの祝祭への前奏曲、アトムハーツクラブ組曲の2番。

初日の練習では、交響曲のベートーヴェンの5番の冒頭を意識した始まりにみんなニヤニヤ。4楽章のクライマックスでは弾きながら「イェー!」の歓声があっちこっちから上がってた。(そりゃイギリス人にウケルはな。ブリティッシュロックの影響大だもん)。

でも僕は内心演奏内容にマジ切れ寸前。僕の期待してた4割の出来。ホントこのまま止めちゃおうかと思った。でも次ぎの日からのセッションでは朝っぱらからスイッチオン。前日とはまるで違うオケ。なんとかなった。



録音スタジオ。今は昼休み。

左から2番目がBBCフィルのトップの
ブライアン。12年前音大生だった頃から
僕に沢山チャンスをくれて育ててくれた恩人。その右がミキサーのスティ―ヴ、
右端がコンマスのユーリ。


最後のアトムハ―ツの終曲ではコンマスのユーリがロシア訛りで「ワン ツー ワンツースリーフォー」で叫んで始まって最後はみんなが奇声を上げてフィニッシュ。
このテイクが発売されます。

でもよくオケを見渡すとみんな僕より年上なんだよなー。前に話したかもしれないけどこのBBCフィルは9割近くがみんな王立ノーザン音大(僕の卒業した学校です)の卒業生で学生オケのノリがすごく残ってる。

吉松さんは初日の練習から何故かあんまり心配してなかった。(彼曰く、3番の練習の初日の後は本気で日本に帰ろうかと思ったらしい。)ところが最後の最後でアトムの終楽章で「スィング出来てない」と激怒。何度もやり直し。でも最後は吉松さんに笑顔が戻って、みんなホッとした。次ぎは来年いよいよ、BBCフィルの首席奏者のピートを吉松さんが気にいって作曲することになったチェロ協奏曲。10月にピートが来日して、関西フィル、日フィルで初演して次の週にイギリスで録音。お楽しみに!


ところで前の週は横浜で神奈川フィルと定期。
前半は宮本文昭さんのソロでモーツァルトのオーボエ協奏曲。宮本さん最高でした。そこまでヤルか?という演奏。後半はシベリウスの2番。最近いろんな人から「今、神奈フィルいいよー」と聞いてたけど納得。
アンコールのエルガーも綺麗だった。楽しかったー。

神奈川フィルの次ぎの日は千葉大学のオケの演奏会。
みんな良く頑張ったけど、今の若者はパッションがあるのかね?なんだかクールなんだよなぁ。
昔は学生オケって、コンサートでコントロール不能になったもんだけどなぁ。学生に、「昔は・・・・」なんて言葉が思い浮かぶなんて俺もついにオヤジかなぁ、と思いつつ次ぎの日成田から飛行機に乗った。

さて7月は久々に少しのんびりできそう。いよいよ夏だー!
今月は和歌山と野洲での関西フィルとコンサート。なんだか関西フィル久しぶりって感じだけど1ヶ月ぶり。思いっきり夏を感じるコンサートにします!


それではまた。      2002年7月15日


 

録音が終わって、疲れが残ってる吉松さんと僕。

 


PS1 めったに読まない宮部みゆきの書いた「模倣犯」を読み始める。
今回のこの小説はかなり本格的。ハマリそう。

PS2 ワールドカップの、韓国対イタリア戦で初めて自分がアジア人だと
強烈に意識した。「東洋の意地を見せてやれ!」とマジで韓国を応援した。

PS3 8月は2日と4日にシンフォニー・ホールでコンサート。 2日がハイドン
の四季、4日はポップス。「なんじゃこのコントラストは?」と思いつつ楽しみ。
ハイドンは勉強しててすごく面白いし、ポップスではジェット・ストリームで
聴いてたナンバーを振れるんだから・・・・。ちなみに10日はいずみホールで
「眠りの森の美女」のハイライト他、その後関西フィルと初めての旅。 
熱い夏になりそう・・・・・・・・。


   
※本ページの写真は藤岡さんのプライベート写真です。
     無断転用はお断り致します。

〜藤岡幸夫さんを応援するWEBの会より〜
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