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 拝啓 イギリスでのお仕事はいかがでしょう。
 
 グラムフォンジャパン7月号に坂本龍一と吉松さんの対談
 が載ってましたね。
 作曲家同士の話が主ですが、坂本氏が反武満のビラ撒いたこ
 とがあるというのが(それとタンドゥンが嫌い!ってのも)
 面白いです。
 吉松さんと10才も違わないはずですが、その実すごい硬
 派なのが見えてきます。僕としては「BTTB」だけ切り取
 ると、途中でコラージュみたくなってきてピンと来ませんが。
 
 ところで同じ号に日本po定期の評も載ってましたね。
 「藤岡と日本poは、まず交響曲の冒頭、大音響に続く印象
 的な旋律を繊細この上なく再現。・・・・」くらいはまだわ
 かりましたが、最後の「終演後ロビーのCD即売所には、家
 でもこの曲を聞きたいという数十名の人が殺到。この初演の
 成功を証明した。」という書き方は少々うがちすぎでないか
 い?
 事実だからいいけどその次の朝比奈の記事とえらく温度差
 あるなー。(でもこの長老の指揮が「打点の定まりにくい」
 とは言いえて妙ですな。)
 
 長年コンサートに通ってる身としても画期的といる部分が
 多かったので、もっと素直に成功をアツーく伝えて欲しかっ
 たです。(初日は結構おとなしかったのか?)
 
 しかしかく言う私も、大阪では手に入りにくい藤岡さんの
 ドヴォザークのCD買って来ました。
 
 また、藤岡さんのベートーヴェン=重厚?とんでもない!
 には大賛成です。(フルトヴェングラーも著作の中で古典家?
 とんでもない!。と言っております)フォークトさんとの競演
 がすっごく面白かっただけに(あんなジャジイなカデンツァが
 ベートーヴェンの作とは驚いた)、ケンプとの競演になるベー
 トーヴェンプロも楽しみです。
 おっとその前に7月のコンサート楽しみにしております。22
 日におじゃまするつもりです。
 
 それではまたお会いするまで。
 敬具
 
 
 
 
 
 
 平成12年6月28日
 長縄 慶一郎と明子
 
 
 
 
 
   お手紙ありがとうございます。
 まだぼくはグラモフォンを読んでいません。
 今ぼくはヨーロッパの某所の雲ひとつ無い
 真っ青な空の下で毎日西風とたわむれてい
 るのですよ。フフフ............。
 日フィルの定期木曜日ももりあがってい
 ました。二日とも予想以上に歓声があがっ
 ていたし立って拍手をしていた人が結構い
 たのにはみんな驚いていました。
 ご心配なく。
 ところで8日は来ていただけないのですか?
 コミュニティーコンサートを知らずして
 藤岡&関西フィルを語れませんよ。
 それでは..............。
 
 
 
 藤岡幸夫
 
 
 
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